当会について

会長挨拶

三重県病院薬剤師会 会長 奥田 真弘
(三重大学 医学部附属病院教授 薬剤部長)

三重県病院薬剤師会 会長 奥田 真弘三重県病院薬剤師会のホームページをご覧いただきありがとうございます。

本会は、三重県内の病院・診療所・介護保険施設に勤務する薬剤師を主な構成員とする職能団体です。現在、県内の医療機関に勤務する薬剤師の約8割が三重県病院薬剤師会に所属しており、知識や技術水準の向上や、地域や医療機関における薬剤師業務の確立に努めています。

薬は病気の治療や症状の改善などを目的として用いられますが、適切に使われなければ効果が得られないだけでなく、副作用などの望ましくない影響が現れます。効き目や副作用の出方は個々の患者さんによって異なります。薬を使用すると心身に負担がかかりますが、副作用が現れた場合には治療が継続できなくなるだけでなく、深刻な場合には後遺症や命にも影響する場合もあります。医療では、薬が頻繁に用いられますが、薬の効果を確保し副作用を最小にするには、患者さんの生活能力や心身の状態に応じて適切な薬の選択や、適切な投与量や投与方法を管理することが重要です。また、患者さん自身が薬を使う目的やその危険性を正しく理解するとともに、医療スタッフとの密な連携によるサポートも不可欠です。薬剤師は、薬の専門家の立場から、他の医療スタッフと連携しつつ患者さんが薬物治療を安心して受けられるよう様々な活動を行っています。

近年、多種多様な医療職種が持つ専門性を活用しチーム医療を積極的に進めることによって、より良い医療の提供に繋がることが認知されるようになっています。私たち薬剤師は、薬に関する専門教育を受けた唯一の医療職として、必要な薬を供給するだけでなく、患者さんの服薬状況を確認したり、医師や看護師から日々の投薬に関する多様な相談に応じたりしています。また、医師の回診やカンファレンスに同席することで患者さんの状態を的確に把握し、医師に処方の変更や中止を依頼し、処方の追加を提案することもあります。薬物療法の高度化に伴い、薬剤師に求められる知識や技術の内容やレベルも変化しています。例えば、院内感染の防止対策はどの医療機関でも大切な活動ですが、薬剤師は薬の専門家の立場から、消毒剤の使用管理を行うだけでなく抗菌薬の選択・投与設計を医師に提案したり、正しい処方の考え方を医師に啓蒙したりしています。抗がん剤治療では、患者に発生する副作用管理が極めて重要ですが、薬剤師は抗がん剤の適切な使用量を確認するだけでなく、副作用の発現状況を確認したり、副作用の軽減方策を医師に提案したりしています。このように薬に関する高い専門的知識を要する領域では、学会等の専門家集団が策定した規程に沿って専門薬剤師の育成と認定が進められています。専門薬剤師は、単に知識や技術だけでなく臨床能力が評価され、認定試験に合格した上で初めて認定されます。現在、薬物療法、がん、感染制御、精神科、HIV、妊婦・授乳婦、栄養サポート(NST)、医薬品情報、腎臓病薬物療法など様々な領域に専門薬剤師の認定制度があり、認定者が医療機関で活躍する場面が増加しています。今後、専門薬剤師の臨床における評価が定着し、薬剤師の役割が一段と高まることが期待されます。

本会の最終的な目標は、薬剤師が職能を最大限に発揮することで、県民医療の安心と安全に貢献することです。薬剤師の役割に関する疑問や薬剤師の業務に興味をお持ちの方は遠慮なく本会までお尋ねください。